6/7にNHK九州沖縄のライフでマルチ2世含めたマルチ商法被害に関する番組に出演しました。
発信のタイミングが遅れてしまいましたが、6/21までNHKプラスで見逃し配信も放送していました。
NHKの料金を支払っていれば入会できるNHKプラスを通して、私も九州在住ではないですが先日見ることができました。
弁護士の石戸谷豊先生、
心理学者の西田公昭教授、
消費者法学者カライスコス先生、
元会員でマルチの子の著者西尾潤さん など、
幅広い方からのコメントを取り上げられていました。
マルチ2世の声として私の声も拾っていただきました。
私の知る限り、テレビ番組でマルチ2世のキーワードを発信してくださったのは初めてのことです。
何局か過去私の話やマルチ被害をなくす会について話を聞いてくださったことはありましたが、番組化までいったことはありませんでした。それぐらい、根深く、分かりづらい問題に、切り込んでもらえたこと、大変感謝しております。
大きな一歩だったと思います。
一方で、全国直販流通協会 理事長の亀岡氏の主張は率直に残念でした。終始憤りを覚えました。当然業界団体側として、マルチ商法、ネットワークビジネスを否定することがないのは当然のことでしょうが、あまりに被害の実態を分かっていないのだろうなと思います。
亀岡氏『知り合いに1つ2つ、せいぜい使っても数万円紹介するビジネスモデルで、自分が使う分だけ買う、知り合いも自分が使う分だけ買ってくださいというのは手法がどうかは分からないが問題にならないレベルだと思う』
これは表面上だけ見ていれば仰る通りだと思います。ただ、手法が分からないのに問題にならないと言い切るのはあまりに根拠レスではないでしょうか。経済的被害に特化したコメントでしょうが、家族が崩壊する背景の主は精神的被害です。
マルチ商法の特性上、マインドコントロールとセットで会員をコントロールします。そうでなければ会員を引き留め続けられないためです。マインドコントロールされた会員は良かれと思って製品を押し付けたり、会社のアピールをします。
拒絶されることを繰り返すと、承認欲求が高まり、「マルチ商法をやっている自分を」認めてほしい。となります。これが厄介です。
毎日くる連絡はマルチのことばかり。少しでも否定・批判しようもんなら家族であろうと敵扱いです。こうしたトラブルを繰り返すため、家族は諦めるか絶縁するかしか選択肢がなくなってしまいます。まさに臭いものには蓋状態です。
他にも、
亀岡氏『私たちがやることは購入時における消費者を守ること。ビジネスをはじめてうまくいくかいかないかは経営的な問題。連鎖販売取引、やった個人の度量、ビジネスそのものが問題なのかを比較する必要がある』
マルチ商法の問題点は、経営的な問題を個々人に任せている、連鎖販売取引形態そのものにあると考えています。
個人事業主であることによる責任はどの業界でもありうることですが、マルチ商法は特商法含めかなり細かな運用上の規制があります。それをイチ個人が守って実施することは相当難しいです。一方で、勧誘の謳い文句含め、誰でも簡単にできると、色々な方が始めます。特に社会人としての経験が浅い方(若者、主婦、高齢者)が狙われます。
その結果、違法行為が蔓延しているのが現状だと考えます。よって、個々人の問題ではなく連鎖販売取引自体の問題だと思います。
番組を見られた方に、業界の違和感が伝わることを切に願います。
恐らく私のようなマルチ2世の方がこの番組を見ることはたまたまつけたときがなければほぼないでしょう。まずは、この問題に少しでも関心を持つ研究者や弁護士、メディアなどに伝わり、少しずつ議論が巻き起こることを期待します。
知り合いからも見たよ、と温かいコメントをもらいました。正直なかなか取り上げづらい問題だと改めて思いましたが、大きな一歩として、また進んでいきます。
引き続き応援よろしくお願いします!
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