プロフィール
マルチ商法との関係:息子さまが現役ニュースキン会員(2年程度)
被害内容
新卒入社で実家を離れて一人暮らしをしていた息子が、2年前にニュースキンに取り込まれました。仕事に行き詰まっていた時、息抜きのためにフットサルに参加し、そこで現在のアップに勧誘されたそうです。息子はニュースキンの活動すべてを隠しており、居住地も実家から数百キロ離れているためまったく気づきませんでした。
ある日、クレジット会社から約50万円の支払い滞納についての連絡が実家に届いたことをきっかけに、本人に電話で確認して発覚しました。その際電話で辞めるよう説得をしましたが、息子からはどうしてもやらせてほしいの一点張りでした。そのため、MLM経験者の顛末記などをLINEで送りましたが、強い反発にあいました。一度はLINEのトークルームも削除されてしまい、音信不通の不安もありました。その後何とかLINEも再開し、LINEや電話を中心に説得を続けていました。
昨年末ごろ、息子の住まいのマンションの管理会社から実家に解約書類が届きました。本人に確認したところ、会社を辞めたこと、今後はニュースキン一本でやることを聞かされ、本当に驚きました。その時にも説得しましたが言うことを聞かず、「とりあえず1年だけ猶予が欲しい」との反応。1年の期限と、その期限内でも借金が100万円を超えた場合は即刻ニュースキンを辞める事を条件に、様子を見ることにしました。この時点ではまだ、借金で首が回らなくなれば辞めるだろうと思っていましたが、今から思うと甘い判断でした。
会社を辞めた後の生活は、派遣会社の仕事で得る月16~17万円ほどの給与とニュースキンの報酬の月7~8万円の収入。マンションから家賃の安いアパートに引っ越して生活していますが、アパートの管理会社から家賃滞納の連絡が実家に来て、本人に連絡して払わせる事が数回ありました。今年に入って借金が200万円以上あることが判りました。そこでも懸命に説得しましたが、やはりニュースキンを辞めさせることは出来ませんでした。借金の大半は会社を退職する前に購入した自動車ローンの焦げ付きと言っていましたが、ニュースキンをしていなければ十分に払えるだけの給料をもらっていましたので、給料の大半がニュースキンに流れたためにローン支払いが出来なくなったのだと思います。
最近になって司法書士事務所から「息子さんと連絡が取りたい」と実家に連絡がありました。息子に問い詰めると、自己破産の処理中であることが判りました。(緊急連絡先として実家を登録していたようです)破産の借金額は400万円ほどですが、現在の収入では任意整理の返済は出来ないと判断されたようです。(聞いていた借金額も嘘で、実際にはその時点で既に400万円近い借金があったそうです)この時も本当に驚き、電話で強く叱りましたがそれでもニュースキンを辞めるとは言いませんでした。息子は、直上のアップやチームのトップにも破産の事を伝えているようですが、アップやトップからは破産したことへのコメントは特になく、これまで通りの活動を共に続けています。
ニュースキンで報酬を得るためには代理店になる必要があり代理店になるためと、その維持のための本人の売上ノルマは毎月24万円で、ダウンラインがいればダウンラインにも同様のノルマが個別に設定されています。代理店になるためには3ヶ月連続でノルマをクリアする事が条件になっていますので、この時に借金をして買い込む人が多いようです。現在の息子のノルマである毎月24万円の売り上げについては会員が買ってくれるので自分の負担はないと言いますが、自分自身が使用する分として3万円ほどは購入しているようです。
破産については自分のやり方が悪かったからと言い、アップの指示やニュースキンの仕組みの問題とは思っていません。自己破産してもニュースキンを続ける理由を聞いたところ、「今でもトップを目指しているから」と言い、今からでも頑張れば誰でもトップになれると刷り込まれているようです。ニュースキンの業績はピーク時の3分の1以下になっていて、今後は伸びる見込みはない事などを伝えても諦める様子はありませんでした。
消費生活センターに話をしたところ、家族が反対している場合、消費生活センターからニュースキン本社に連絡をすればニュースキン側から本人に辞めるように説得してくれると聞きましたので、現在この仕組みを使ってニュースキンから本人へ説得してもらうことを考えており依頼するタイミングをいつにすればよいか迷っているところです。ただし、強硬手段に訴えることで、本人が態度を硬化させ音信不通になることが怖いです。
弁護士との打ち合わせは、まだ始まっておらず、これからと聞いています。(息子と弁護士との話の内容は、個人情報保護の観点から契約上の第3者である我々親には一切開示されず、そういう契約をしていること自体も開示できないと司法書士事務所から言われており、様子を窺がうことが出来ません)私の話を聞き入れてもらえない状況にはありますが、常に連絡が取りあえる関係と環境は残しておかなければと思っています。
最後になりますが、現在問題となっているカルト宗教の場合は勧誘する側も被害者として扱われいますが、MLMの場合は勧誘する側は加害者として扱われているように感じています。これは、以前に被害者の会を探した時に、「契約者は被害者だが会員となって勧誘する側になると加害者に転じるので被害者の会が出来にくい」と書かれていた記事を見つけたためです。世間ではそう見られているのか、と思いました。
しかし、もともとは被害者であり会員となった後も、洗脳故の契約被害者以上の人生の破壊があり、これもまた被害者だと思っていますし、家庭を破壊された、その家族も被害者だと思っています。息子が勧誘することで、新たな被害者を生むことについては申し訳なく思いますが、大切に育てた我が子の人生が破壊されていく様を見る事は親としては本当につらいことです。これについても広く知らしめて頂き、マルチのない世につながればと思います。微力ながら特商法改正の助けになればと思い、書かせていただきました。