プロフィール
マルチ商法との関係:姉、母、弟が現役会員(2000年頃~)
会社:Z社(美容・健康食品などを提供)など4社
Q. きっかけは
20年ほど前、信頼するお金持ちのYさんが姉をマルチ(Z社)に勧誘したことがきっかけです。その後、姉が母に話を持ち掛けました。元々母は自然派で、病院や薬を嫌っていました。姉のことを最も信頼する母は、姉の誘いでマルチ商法のビジネスを始めました。
母も最初はZ社製品にハマっていましたが、10年ほど前に色々と騙されたと思い、辞めました。しかし、数年期間が空いた後、同じYさんや姉の誘いもあり、別のマルチ会社D社の製品にはまり、現在はさらに別の会社S社のビジネスをしています。
Q. 困りごとは
製品を強要すること、しつこい勧誘です。母はマルチだけでなく、スピリチュアルなど信仰が最高潮の時は本当に見境がありません。サプリメントをいらないと言う父には「ご飯作らないからね!」と言って無理に飲ませていました。
ちょっと話し相手になっただけの私の夫にも、「この前いいっていってたでしょ?製品がすごいのは分かっていると思うし、色々な夢を聞いてその手伝いができると思ってる。話をしよう!」と強引に誘ってくる事もありました。子どもを実家に預けると、水にオイルを入れて飲ませ、口の周りに湿疹ができたり、子どもにアロマタッチをすることも。私や私の夫だけでなく、「夫くんの知り合いに幼稚園の経営者いたよね?」などと言われたため、子どもが在園中なので勘弁してと断りました。
お金の面に関しては、母は自身の収入の範囲でやりくりしていますが、姉は150万円ほどを第三者機関へ借金しています。
Q. ご自身はどのように対応されてきたか
否定するほど意固地になるので、私自身も母たちの好きな物を理解しようと、姉からの紹介でマルチ商法ではないですがスピリチュアルの世界に仕事で飛び込んだ事がありました。会社自体はお客様に誠実にクリーンに営業している印象でしたが、中で売っている商品は、スピリチュアル関連のグッズ。数十万円する場のゆがみを正す装置や浄水器、数万円するサプリメントやアロマオイル、占いや体が元気になるセミナーなど、私にはふわふわしすぎて意味のわからないものばかりでした。
中の人やお客様には看護師や薬剤師などもいましたが、予防接種を受けない主義の方も多く、主婦でもナチュラルに陰謀論を話してきたり、電磁波が放射能がと大騒ぎしたりで、私は頭がおかしくなりそうでした。結局特殊すぎて理解できず、毎日のようにお酒を飲んで紛らわしていて、人それぞれなのだと思い至りました。その後母に対しては折に触れ、「あなたはそれが好き、私はそれは好きではない」事を伝えています。
Q. 他の親族はどのように対応されてきたのか
母の事を信頼している一部の親族は、同じようにマルチの製品を買わされています。反対派の父も色々あって強くは言えない状況。弟も姉の誘いで、マルチをやっています。
Q. 現在はどのように関わられていますか
家庭内ではマルチをやっている人が多数派なのと、真っ向から否定しても無駄なことはわかっているので、今は落ち着くまで一旦静観中です。母と姉はこれまでもマルチ商法を渡り歩いてきており、マルチ商法がこの世にある限り忘れた頃になってまた困り事は発生すると思います。
私は、関わらないの一択で、現在物理的に距離をとっています。子どもを実家に預けない、とか、「おばあちゃんから勧められたものは飲まない」ように教える事で、子どもにとっての大好きなおばあちゃんとは上手く付き合えている気がします。
Q. 今思うことは
私は小さい頃から母の考えに染まってきたため、何かあってもすぐ病院に行かないなど、医療不信がありました。結婚してようやく、病院はすぐに行ってもいい事、子どもが生まれてからは予防接種を受けさせなければいけない事など、当たり前の事に気づけましたが、きっかけがなければ何かしら欠けていたままかもしれないと思うとゾッとします。
夫も新興宗教3世で、共通点が多く色々分かち合えており、支えられているのは私の強みです。本人が「家族の健康のため」から入っているので、真の住み分けも解決も難しいと思います。マルチ商法を規制する法律はあれど、もっとはっきりした見張り役や取り締まりがあればいいな、と思います。